破産すると、選挙権がなくなって、自動車や仕事はもちろん、生活用品や住むところも失うと聞いたのですが、本当ですか?
それは間違いです。
破産という手続は、破産した人の財産をお金に変えて債権者に支払をするという手続の他に、破産した人についてもう一度、経済的に立ち直らせることを目的としています。
ですから、生活に必要な財産以外の財産で債権者に返済をした後は、残りの借金はゼロにする手続(免責手続)が準備されています。
また、選挙権が失われないのはもちろん、破産する事業でない限り、通常のサラリーマンであれば、仕事はそのまま続けられます。そして、自動車についても、新車登録から相当期間経過している車であれば、仕事などに必要であれば維持することができます(但し、ローンが残っていると、ローン会社に引きあげられることが多いです)。住んでいる所もアパートであれば、そのまま居住できます。
また、破産するご本人以外の名義の財産(預金・保険など)は、隠す目的で名義変更したのでなければ、破産手続で持って行かれることはありません。
もっとも、破産する方の持ち家については売却しなければなりません。その場合の引っ越し費用などについては次の項目を見ていただければと思います。